今週の日本株は、週の前半と後半で大きく景色が変わりました。
前半は日経平均が続落し、幅広い銘柄に売りが広がる展開。しかし、週半ばから流れが変わり、AI・半導体関連を中心に急反発しました。
10月1日には日経平均が2,203円高となり、6万9000円に迫る水準まで上昇しています。
ところが、週末の10月2日は再び反落。
週間では大きく上昇したものの、毎日同じ銘柄が買われていたわけではありません。
今回の相場を振り返ると、日経平均の数字だけでは見えてこない、資金の動きの変化が浮かび上がってきます。
1週間の日経平均を振り返る
まずは、今週の日経平均の動きを整理してみましょう。
- 9月28日(月): 65,877.62円
- 9月29日(火): 65,481.27円
- 9月30日(水): 66,753.72円
- 10月1日(木): 68,956.72円
- 10月2日(金): 68,309.46円
9月25日(金)の終値66,364.20円と比べると、10月2日(金)までの週間上昇幅は1,945.26円。上昇率は約2.93%となりました。
ただし、その道のりは決して平坦ではありません。
月曜日と火曜日は続落し、火曜日には65,000円台前半まで下落。その後、水曜日から大きく反発し、木曜日には週間の高値圏まで上昇しました。
金曜日は利益確定売りなどから反落しましたが、週間全体では上昇を維持しています。
今週の特徴は、前半の下落を後半の急反発で取り戻すような値動きになったことです。
週前半は売り優勢。相場全体に広がった下落
週の始まりは、強い相場とは言いにくい展開でした。
日経平均は月曜日に下落し、火曜日も続落。指数が下がるだけでなく、多くの銘柄で売りが見られました。
こうした場面では、日経平均の下落率だけで相場を判断しないことが重要です。
一部の大型株だけが指数を押し下げているのか、それとも市場全体で売りが広がっているのかによって、相場の見え方は変わります。
今週前半は、幅広い銘柄の値動きにも注意が必要な局面でした。
水曜日から流れが変化。半導体関連が相場をけん引
9月30日になると、日経平均は1,272円高と大きく反発しました。
この反発を考えるうえで注目されたのが、米国の半導体関連株の動きです。
米国市場で半導体株が買われたことを背景に、日本でもAI・半導体関連に買いが入りました。
そして10月1日には、日経平均がさらに2,203円上昇。
わずか2営業日で日経平均は大きく値を戻し、6万9000円目前まで上昇しました。
ここで重要なのは、単に株価が上がったことではありません。
米国の半導体株の動きが、日本の関連銘柄や指数に波及したことです。
海外市場の動きが日本株に影響する場面では、米国の指数だけでなく、どの銘柄が買われ、その動きが日本市場のどこへ広がっているのかを確認する必要があります。
急騰の翌日は反落。それでも買われる銘柄はあった
木曜日に大幅上昇した日経平均は、金曜日には647.26円安となりました。
前日の急騰を受けた利益確定売りなどが出て、相場全体としては売り優勢の展開となりました。
しかし、ここで注目したいのは、すべての銘柄が同じように下がったわけではないことです。
金曜日には、非鉄金属や鉱業、石油・石炭などの業種が上昇しました。
個別銘柄では、フジクラ、古河電工、住友電工などの電線関連にも注目が集まりました。
また、半導体関連でも銘柄によって値動きに違いが見られました。
つまり、日経平均が下がっているからといって、すべてのテーマから資金が抜けていたとは限りません。
指数が下落する日にも、買われている業種や銘柄は存在します。
この違いを把握することが、日々の相場を読み解くうえで大切になります。
今週の資金の流れから見えてきたこと
今週の値動きを整理すると、次のような流れが見えてきます。
週前半:売りが広がる
日経平均が続落し、幅広い銘柄で下落が見られました。
週半ば:AI・半導体を中心に反発
米国の半導体株高などを背景に、日本でも関連銘柄への買いが入りました。
週後半:急騰後の利益確定と銘柄選別
日経平均は木曜日に大幅上昇した後、金曜日には反落。一方で、非鉄金属や電線関連などには買いが見られました。
この流れから考えられるのは、相場全体の方向だけでなく、テーマごとの強弱にも変化が生じていたということです。
ただし、2日間の上昇や1日の反落だけで、資金が完全に別のテーマへ移ったと判断することはできません。
継続的な資金流入なのか、一時的な物色なのかを見極めるには、その後の値動きも確認する必要があります。
来週に向けて注目したい4つのテーマ
来週の相場を考えるうえでは、今週動いたテーマがそのまま継続するのかを確認したいところです。
1. AI・半導体
今週後半の急反発を主導したテーマです。
米国のSOX指数やNASDAQの動きを確認しながら、日本の半導体製造装置・検査装置関連に買いが続くかを見ていきます。
アドバンテストや東京エレクトロンなど、複数の銘柄が同じ方向に動いているかも確認したいポイントです。
2. データセンター・通信
AI関連への投資が広がるなか、データセンターを支える通信設備や光ファイバー関連も監視対象になります。
フジクラ、古河電工、住友電工などについては、特定の銘柄だけが上昇しているのか、関連銘柄全体に買いが広がっているのかを見ていきます。
3. 電力・空調
データセンターの稼働には、電力供給や冷却設備も欠かせません。
半導体関連の上昇が続く場合、周辺設備に関連する銘柄にも資金が広がるのかを確認する価値があります。
ただし、関連性があるからといって、必ず同時に上昇するわけではありません。個別の値動きや出来高を確認することが重要です。
4. 資源関連
金曜日には、鉱業や石油・石炭などの業種が上昇しました。
原油価格や海外情勢の変化によって、資源関連は値動きが大きくなることがあります。
来週も上昇が続くのか、それとも金曜日だけの動きだったのか。原油価格と関連銘柄の値動きを照らし合わせながら確認していきたいところです。
相場を見るときに大切なのは、上昇率だけではない
今週は、日経平均が週間で約2.93%上昇しました。
しかし、週間の上昇率だけを見ていると、火曜日までの下落や、金曜日の銘柄ごとの違いを見落としてしまいます。
相場を見るときには、次の3つを分けて考えることが大切です。
1. 指数は上がっているのか、下がっているのか。
まずは日経平均やTOPIXで、市場全体のおおまかな方向を確認します。
2. どのテーマに資金が向かっているのか。
半導体、AI、データセンター・通信、電力・空調、資源関連など、業種やテーマごとの強弱を確認します。
3. そのテーマの中で、どの銘柄が主導しているのか。
複数の関連銘柄が同時に上昇しているのか、出来高が増えているのか、株価が移動平均線の上で推移しているのかを確認します。
この順番で見ることで、指数の上昇・下落だけでは分からない相場の中身を整理しやすくなります。
まとめ|大きく上がった1週間だからこそ、次の動きを確認する
9月28日から10月2日までの日本株は、週前半の続落から、AI・半導体関連を中心とした急反発へと展開しました。
日経平均は週間で約1,945円上昇しましたが、金曜日には反落し、テーマや銘柄によって値動きに違いが見られました。
今週の相場を振り返るうえで大切なのは、日経平均が上がったという結果だけではありません。
どのタイミングで買いが入り、どのテーマが相場をけん引し、指数が下がった日にはどの銘柄に買いが残っていたのか。
こうした動きを一つずつ確認することで、相場の変化を捉える手がかりが増えていきます。
来週も、まずは米国市場と日本市場の指数を確認し、その後にテーマ別の動き、主役銘柄の出来高や5分足を見ていきたいと思います。
大きく上がったからといって、すぐに次の上昇を決めつける必要はありません。
反対に、1日下がったからといって、すべてのテーマが終わったと考える必要もありません。
大切なのは、値動きの結果だけでなく、その中で何が起きていたのかを継続して確認すること。
来週も、日々の資金の流れを丁寧に追いながら、日本株の変化を観察していきます。
読んでくれた方に幸あれ



