はじめに
今週の日本株は、かなり値動きの大きな一週間でした。
AI・半導体関連を中心に大きく売られる場面があり、その翌日には一転して大幅反発。
さらにその翌日には、米国株安を受けて日本株も朝から大きく売られました。
しかし、そこから再び買い戻しが入り、最終的には日経平均の下げ幅が大きく縮小。
一週間を振り返ると、
「上がった」「下がった」
だけでは説明できない動きが続いていました。
今回の一週間で特に注目したいのは、
AI・半導体に入っていた資金が本当に逃げたのか?
それとも、
一時的に売られただけで、まだ市場の中心に残っているのか?
ということです。
そしてもう一つ。
日経平均だけを見ていると見落としてしまう、
「市場全体では何が起きていたのか」
という部分です。
今週は毎朝、
「今日はどこに資金が向かうのか?」
を考え、
夜には、
「実際にはどこに買いが入ったのか?」
を確認してきました。
今回は、その一週間をまとめて振り返ります。
今週の日本株を一言で表すなら
今週を一言で表すなら、
「AI・半導体を中心に売られた後、買い戻しが入り、それでも市場全体は一方向には動かなかった一週間」
だったと思います。
大きく売られる。
↓
反発する。
↓
米国株安を受けて再び売られる。
↓
それでも下げ幅を縮小する。
この動きの中で重要だったのは、
「下がったこと」ではなく、「下がった後にどう動いたか」
でした。
月曜日までの流れから見えていたこと
今週の相場を見るうえで、最初から重要だったのが、
AI・半導体
です。
これまで日本株を引っ張ってきた主役テーマだけに、このテーマの強弱が日経平均全体にも大きく影響します。
特に、
- アドバンテスト
- 東京エレクトロン
- SCREEN
- KOKUSAI ELECTRIC
- TOWA
- ソシオネクスト
などの半導体関連。
そして、
- ソフトバンクグループ
- NEC
- 富士通
- さくらインターネット
などのAI関連。
さらに、
- フジクラ
- 古河電気工業
といったデータセンター・通信関連。
これらをテーマごとに分けて見ることで、
「どこが強いのか」
だけではなく、
「どこへ資金が広がっているのか」
を見ることができます。
8月20日|大きな急落から一転、日本株は反発
まず大きな変化があったのが8月20日です。
前日までの日本市場では、AI・半導体関連を中心に大きな売りが出ていました。
日経平均も大幅に下落。
市場には、
「これまで相場を引っ張ってきたAI・半導体の流れが変わったのでは?」
という警戒感が出やすい状況でした。
ところが翌日。
市場には買い戻しが入り、
日経平均は+890.37円
となりました。
終値は、
66,216.79円。
かなり大きな反発です。
でも、ここで「上昇相場に戻った」とは考えない
この日の記事で特に意識したのが、
「反発=上昇トレンド復活ではない」
ということでした。
例えば、
1000円
↓
900円
↓
850円
↓
880円
となったとしても、
最初の1000円には戻っていません。
つまり、
下落途中の一時的な反発
という可能性があります。
そのため、
「今日上がった」
だけでは判断できません。
重要なのは、
「その後も買いが続くのか?」
です。
この考え方は、デイトレードでも非常に重要です。
8月20日の反発から見えたこと
8月20日の相場で確認できたのは、
AI・半導体への資金が完全に消えたわけではなさそうだ
ということでした。
昨日まで大きく売られていたテーマに、再び買い戻しが入りました。
つまり、
AI・半導体から資金が完全に逃げた
と判断するには早かった。
むしろ、
「売られすぎたところを買い戻す動き」
が出たと考える方が自然でした。
ここで、
AI・半導体
↓
データセンター・通信
↓
素材・部材
↓
電力・空調
という周辺テーマまで確認することで、
「半導体の一部だけが反発したのか?」
それとも、
「関連テーマ全体に買いが広がったのか?」
を考えることができます。
8月21日朝|米国株安で再び状況が変わる
ところが、その翌朝。
状況がまた変わりました。
昨夜の米国市場では、
- NYダウ下落
- NASDAQ下落
となり、米国株全体に売りが出ました。
一方で、ここが面白いところでした。
SOX指数は上昇。
つまり、
NASDAQは弱い
一方で、
半導体には比較的買いが残っている
という状態です。
そのため朝の記事では、
「米国株安だから日本株も弱い」
と最初から決めつけるのではなく、
「日本のAI・半導体株が実際にどう反応するのか?」
を確認することにしました。
「予想」より「市場の反応」を見る
ここが今週を通して一番重要だった考え方です。
例えば、
米国株が下がった。
↓
「今日は日本株も下がりそう」
と考える。
これは自然です。
でも、実際の相場は必ずしもその通りには動きません。
だから、
予想する
↓
実際の市場を見る
↓
違いを確認する
という順番が大切になります。
デイトレードでも、
「予想を当てるゲーム」
として相場を見るより、
「市場の反応を確認して、その流れについていく」
という考え方の方が重要です。
8月21日|朝は900円超の下落、それでも最後は-200円
そして実際の8月21日の日本市場。
朝方はかなり厳しいスタートになりました。
日経平均は一時、
900円を超える下落。
米国株安や中東情勢への警戒、原油高などが投資家心理の重しになりました。
ここだけを見ると、
「日本株も完全に崩れた」
ように見えます。
しかし、その後が違いました。
売りが一巡すると、
AI・半導体関連などに下値を拾う動き
が入り、日経平均は徐々に下げ幅を縮小。
最終的には、
日経平均-200円
まで戻しました。
ここで一番重要だった「日経平均とTOPIX」
そして、この日の相場を見るうえで非常に重要だったのが、
TOPIXです。
日経平均は、
-200円
だった一方、
TOPIXは+7.56ポイント。
つまり、
「日経平均は下落したけれど、日本株全体が一方向に売られていたわけではない」
ということです。
ここは今週のまとめで絶対に押さえておきたいポイントです。
なぜ日経平均とTOPIXで違いが出るのか?
日経平均は、株価の高い銘柄の影響を受けやすい指数です。
そのため、
AI・半導体など、
日経平均への影響が大きい銘柄
が売られると、
市場全体の印象以上に日経平均が下がることがあります。
一方で、他の銘柄まで全部売られているとは限りません。
実際にこの日は、
値上がり銘柄883
に対して、
値下がり銘柄622。
値上がり銘柄の方が多い結果でした。
つまり、
「日経平均が下がった」
という一つの数字だけでは、
市場の中身までは分からない。
これが今週の相場から学べる大きなポイントです。
今週のAI|資金は逃げたのか?
では、今週ずっと追ってきたAI関連を振り返ってみます。
今週は、
売られる
↓
買い戻される
↓
再び売られる
という動きがありました。
一見すると、
「AI関連は弱くなった」
と感じます。
しかし、単純にそうとも言えません。
なぜなら、売られた後に何度も買い戻しが入っているからです。
つまり、
AIへの資金が完全に消えたというより、投資家が強弱を見ながら売買している
と考えることができます。
今後は、
反発するか
だけではなく、
反発した時に出来高が増えるか
を見る必要があります。
今週の半導体|やっぱり市場の中心だった
今週を通して最も重要だったテーマの一つが、
半導体
です。
理由は単純です。
日本株全体への影響が大きいからです。
半導体が売られる。
↓
日経平均が下がる。
半導体が買われる。
↓
日経平均が反発する。
こうした動きが今週も見られました。
ただし、ここで重要なのは、
「半導体が上がるか下がるか」
だけではありません。
例えば、
アドバンテストだけ上がる。
↓
東京エレクトロンは弱い。
↓
SCREENも弱い。
という状態なら、
「半導体全体が強い」
とは言いにくい。
逆に、
主力株
↓
製造装置
↓
素材・部材
まで一緒に買われるなら、
「半導体テーマ全体に資金が広がっている」
可能性があります。
この「広がり」を見ることが、今週の記事を通して何度も確認してきたポイントです。
今週のデータセンター・通信
AIや半導体の次に見ていたのが、
データセンター・通信
でした。
AIが成長する。
↓
データセンターが必要になる。
↓
通信設備や光ファイバーなどが必要になる。
この関係性です。
ただし今週は、
AI・半導体ほど明確に資金が集中しているとは言い切れない
場面もありました。
だから今後も、
「AIが上がったからデータセンターも上がる」
ではなく、
実際の
株価+出来高
を確認していきます。
今週の電力・空調
さらに、その先にあるのが、
電力・空調
です。
AIが普及する。
↓
データセンターが増える。
↓
電力が必要になる。
↓
大量の熱を冷やす設備も必要になる。
この流れから、
- 日立製作所
- 三菱電機
- ダイキン工業
などを監視してきました。
ただし、ここはまだ、
「今週の主役だった」
とは言えません。
だからこそ、
出来高の変化
を監視していく。
これが今の段階での正しい見方だと思います。
そして「素材・部材」も忘れてはいけない
半導体を見る時に、メーカーや製造装置だけを見ていると、
資金の広がり
を見落とすことがあります。
半導体を作るには、
さまざまな素材や部材が必要です。
そのため、
半導体
↓
製造装置
↓
素材・部材
と資金が広がっていけば、
半導体テーマ全体に買いが広がっている
と考えやすくなります。
ここで監視しているのが、
JX金属
などです。
今後も半導体だけを見るのではなく、
その周辺まで資金が広がっているか
を確認していきます。
今週、一番大きかった気づき
今週の相場を毎日追って、一番感じたのは、
「指数だけを見ていると、市場の本当の動きが見えなくなる」
ということです。
日経平均が大幅下落。
↓
「日本株が弱い」
と思う。
でも中身を見ると、
TOPIXは上昇。
値上がり銘柄の方が多い。
AI・半導体にも下値買いが入る。
こうなると、
「日本株が全部売られているわけではない」
と分かります。
逆に日経平均が上昇していても、
一部の大型株だけが上がっていて、
他の銘柄がほとんど動いていなければ、
「市場全体に資金が広がっている」とは言えません。
だから、
指数
だけではなく、
テーマ
そして、
個別銘柄
さらに、
出来高
を見る。
これが今週かなり重要だと感じました。
今週の「資金の流れ」を一本につなげる
ここまでの話を一本の流れにすると、こうなります。
急落
AI・半導体を中心に売られる。
↓
反発
売られすぎた銘柄に買い戻し。
↓
再び米国株安
日本株にも売りが入る。
↓
それでも下げ幅縮小
AI・半導体などに下値買い。
↓
TOPIXは上昇
市場全体が一方向に売られたわけではない。
この動きから、
「AI・半導体から資金が完全に逃げた」
とはまだ判断できません。
むしろ、
売りと買いが激しくぶつかっている
と見る方が分かりやすい。
そして今後、
この資金が再びAI・半導体へ戻るのか。
それとも、
データセンター・通信
↓
素材・部材
↓
電力・空調
などへ広がっていくのか。
ここが次のテーマになります。
デイトレードで今週学べたこと
今週はデイトレードをするうえでも、かなり分かりやすい相場でした。
特に重要なのは、
「予想に固執しない」
こと。
朝、
「今日は弱そう」
と思っていても、
実際には下げ幅を縮小することがあります。
逆に、
「今日は反発しそう」
と思っていても、
売りが続くことがあります。
だから、
朝に仮説を立てる。
↓
寄り付きを見る。
↓
実際の値動きを確認する。
↓
出来高を見る。
↓
テーマ同士を比較する。
↓
夜に答え合わせする。
この繰り返しが大切です。
初心者の方に一番伝えたいこと
株を始めたばかりの頃は、
「この株は上がる?」
ということばかり考えてしまいます。
もちろん、それも大切です。
でも少し視点を広げると、
「なぜこの株が上がっている?」
という疑問が出てきます。
さらに、
「同じテーマの株も上がっている?」
と考える。
そして、
「そのテーマにお金が入っている?」
を見る。
そこから、
「じゃあ次にどこへ広がる?」
と考える。
これが、
市場を見る力
につながっていくのだと思います。
来週、確認したいこと
今週の動きを踏まえて、来週は特に5つを確認したいと思います。
① AIに買いが戻るのか
今週は売りと買いが交錯しました。
来週、再び強い買いが入るのか。
② 半導体は本当に下げ止まったのか
反発だけで終わるのか。
それとも出来高を伴って再び上昇するのか。
③ データセンター・通信へ資金が広がるのか
AI・半導体の次に資金が向かうテーマになるのか。
④ 素材・部材に買いが広がるのか
半導体関連の裾野まで資金が届くのか。
⑤ 電力・空調に変化が出るのか
今はまだ主役ではありません。
だからこそ、
出来高が突然増え始めないか
を確認します。
来週は「次の主役」を探す
ここまでの記事では、
「今、どこが買われているのか」
を追ってきました。
でも、次の段階では、
「今はまだ目立っていないけど、次に資金が向かう可能性がある場所はどこなのか?」
という視点も持ってみたいと思います。
市場のお金は、一つのテーマに永遠に留まり続けるわけではありません。
AIが買われる。
↓
半導体が買われる。
↓
データセンターへ広がる。
↓
通信や素材へ広がる。
↓
さらに電力・空調へ広がる。
実際に毎回この順番になるわけではありません。
でも、
「今の主役」
と
「その周辺」
を同時に見ておくことで、
資金の移動を少し早く感じ取れるようになります。
🌙 今週のまとめ
今週の日本株は、
大きく売られる
↓
反発する
↓
米国株安で再び売られる
↓
それでも下げ幅を縮小する
という、かなり値動きの大きな一週間でした。
そして、その中心にあったのが、
AI・半導体
です。
ただし、今週の相場から分かったのは、
「AI・半導体が上がったか下がったか」
だけではありません。
売られた後に買い戻された。
米国株が弱くてもSOXには買いが入った。
日本株が大きく売られた日でも、TOPIXは上昇した。
値上がり銘柄が値下がり銘柄を上回る日もあった。
つまり、
市場は一方向に動いていたわけではなかった。
ここが今週一番大きなポイントだったと思います。
今週の相場から、一つだけ覚えるなら
もし今回の記事から一つだけ覚えるなら、
「日経平均が上がった・下がっただけで、市場全体を判断しない。」
これです。
日経平均を見る。
↓
TOPIXを見る。
↓
AIを見る。
↓
半導体を見る。
↓
データセンターを見る。
↓
素材を見る。
↓
電力・空調を見る。
そして、
出来高を見る。
こうやって一つずつ比較していくと、
単純な株価の上下ではなく、
「市場のお金がどこに集まり、どこから離れ、次にどこへ向かおうとしているのか」
が少しずつ見えてきます。
今週はその動きを追うための、かなり良い一週間でした。
来週も、
「今日はどこが上がる?」
だけではなく、
「市場のお金は、次にどこへ向かう?」
という視点で相場を見ていきたいと思います。
読んでくれた方に幸あれ



