今日の日本株は、数字だけを見るとかなり強い相場でした。
日経平均は、
前日比882円70銭高の65,018円95銭。
3日続伸となり、65,000円台を回復しました。
一時は1,300円を超える上昇を見せる場面もありました。
ところが、今日の相場を「日本株全体が大幅高だった」とまとめてしまうと、少し違和感があります。
なぜなら、
TOPIXは小幅安。
そしてプライム市場では、
値上がり511銘柄に対して、値下がりは1,003銘柄。
値下がり銘柄のほうが多かったからです。
では、なぜ日経平均だけがここまで上昇したのでしょうか。
昨日の相場から続けて見ていくと、今日の資金の流れがかなり分かりやすくなります。
昨日は「資金が広がった」、今日は「資金が戻った」
まず昨日9月17日の相場を振り返ります。
昨日は朝、SOX上昇を受けてAI・半導体が買われました。
しかし、その後は半導体関連が伸び悩み、
自動車
医薬品
保険
鉄鋼
海運
など、幅広い銘柄へ買いが広がりました。
つまり昨日は、
AI・半導体だけに資金が集中する相場ではなかった
というのがポイントでした。
ところが今日、その流れが変わります。
昨夜の米国市場で、
NASDAQ +1.69%
SOX +3.14%
と、ハイテク・半導体株が大きく上昇しました。
これを受けて日本市場では、
「昨日失速した半導体に、もう一度資金が戻るのではないか」
という流れが生まれました。
今朝の相場チェックで見ていたポイントが、ここです。
朝の仮説は、寄り付きから確認できた
今朝の記事では、
「SOX3%超の上昇をきっかけに、昨日失速した日本の半導体へ再び資金が戻るのか」
を今日の大きなテーマにしました。
そして実際の寄り付き。
日経平均は、
64,681.55円
前日比545.30円高
でスタートしました。
しかも上昇の中心になったのは、
レーザーテック
アドバンテスト
東京エレクトロン
キオクシア
KOKUSAI
ディスコ
ソフトバンクグループ
などの半導体・AI関連株。
つまり朝の段階では、
SOX上昇
↓
日本の半導体・AI買い
という流れが、かなり素直に確認できました。
ここまでは、今朝の仮説通りでした。
しかし、今日の本当の転換点は「日銀」だった
今日の相場には、もう一つ大きな材料がありました。
日銀金融政策決定会合です。
昼休み中に結果が発表され、
政策金利を0.25%引き上げ、1.25%
とすることが決まりました。
投票は、
賛成7
反対2
でした。
普通に考えれば、
利上げ
→ 円高
→ 輸出企業には逆風
→ 株には重し
という連想もできます。
ところが、今日の市場の反応は逆でした。
利上げしたのに「円安」になった
今回の利上げで特に注目されたのが、
2人の反対票
です。
利上げに慎重な姿勢を示す委員が反対したことで、市場では、
「日銀は今後の利上げを急がないのではないか」
という受け止めが広がりました。
その結果、円は売られました。
ドル円は午後に、
1ドル=157円30銭台
まで円安が進みました。
つまり、
日銀が利上げしたのに円安
という、一見すると分かりにくい値動きになったわけです。
ここが今日の相場を理解するうえで非常に重要でした。
円安がさらに日経平均を押し上げた
円安が進むと、輸出関連企業には追い風になりやすくなります。
さらに今日は、もともとAI・半導体株が強い状態でした。
そのため、
SOX上昇
↓
日本の半導体・AI上昇
↓
日銀の利上げ
↓
ただし追加利上げへの警戒が後退
↓
円安
↓
大型株への買いが加速
という流れになりました。
日経平均は午後に上げ幅を拡大し、一時は1,300円超高まで上昇しました。
ここで「TOPIX」を見ると、今日の相場の正体が分かる
今日の日経平均は、
+882.70円
でした。
ところがTOPIXは、
小幅安。
さらにプライム市場では、
値上がり511銘柄
値下がり1,003銘柄
です。
これを見ると、
「日本株全体が882円高した」
という表現では、今日の相場の中身が分かりません。
実際には、
日経平均への影響が大きい一部の大型株に資金が集中した相場
だったと考えるほうが分かりやすいです。
今日の主役は「半導体・AI」で間違いなかった
今日の朝のチェックでは、
半導体
↓
AI
↓
データセンター・通信
↓
電力・空調
という順番で資金の広がりを確認することにしていました。
結果を見ると、最も明確だったのは、
半導体・AI
です。
アドバンテスト、東京エレクトロン、キオクシア、レーザーテック、ディスコなどが買われました。
ソフトバンクグループも上昇しました。
つまり今日は、
「SOX高をきっかけに半導体へ資金が戻るのか?」
という朝の問いに対して、
「戻った」
と答えられる一日でした。
昨日との違いはここ
昨日と今日を並べてみると、資金の流れの変化が分かります。
9月17日
朝
AI・半導体買い
↓
途中
半導体失速
↓
その後
自動車・医薬品・保険・鉄鋼・海運などへ資金拡散
9月18日
朝
SOX大幅高
↓
AI・半導体買い
↓
日銀発表
↓
追加利上げへの警戒後退
↓
円安
↓
AI・半導体など大型株へさらに資金集中
つまり、
昨日は「資金の拡散」。
今日は「資金の集中」。
この違いが今日の相場の一番面白いところです。
データセンター・通信まで広がったのか?
ここは少し冷静に見ておきたいところです。
今日の半導体関連では、
古河電工
なども上昇しました。
そのため、半導体だけで完全に閉じた相場だったわけではありません。
ただし、
「AI→半導体→データセンター・通信→電力・空調」
という資金循環が一日を通して大きく広がった、とまでは言いにくいです。
なぜなら、TOPIXが弱く、値下がり銘柄のほうが多かったからです。
今日の特徴は、
テーマ全体が幅広く上がったというより、指数への影響が大きいAI・半導体株に資金が集まった
ことでした。
電力・空調はどうだった?
こちらも同じです。
AIデータセンターの電力需要という大きなテーマはあります。
しかし今日の市場では、
「AI関連資金が電力・空調まで一気に広がった」
というところまでは確認できませんでした。
これは重要です。
テーマのニュースがあることと、
実際に市場で資金が入っていること
は別だからです。
だから今回も、
ニュース
+ 株価
+ 出来高
+ 同じテーマの複数銘柄
で確認する必要があります。
今日の出来高もかなり大きかった
今日のプライム市場では、
売買高:約28億6228万株
売買代金:約10兆3969億円
となりました。
10兆円を超える大きな売買代金です。
ただし、これも
「市場全体が強かった」
と単純に結びつけることはできません。
今日は大きな資金が、
日経平均への影響が大きい大型株
を中心に動いたからです。
つまり、
出来高が大きい+日経平均が大幅高
でも、
市場全体が全面高とは限らない。
今日の相場は、そのことをかなり分かりやすく示した一日でした。
朝の相場チェックを答え合わせしてみる
ここで、今朝立てた仮説を一つずつ確認します。
「SOX3%超高で半導体へ資金が戻る」
→ 確認できた。
アドバンテスト、東京エレクトロン、キオクシア、レーザーテックなどが上昇。
今日の中心テーマになりました。
「AIも一緒に強くなる」
→ 確認できた。
ソフトバンクグループなどAI関連にも買いが入りました。
「データセンター・通信へ広がる」
→ 一部確認。ただし市場全体を巻き込むほどではない。
古河電工など関連銘柄も上昇しましたが、今日は半導体・AIほど明確な主役ではありませんでした。
「電力・空調まで広がる」
→ 明確には確認できず。
今日の資金は、より指数寄与度の高いAI・半導体大型株へ集中しました。
「日銀で相場の流れが変わる」
→ これは予想以上に重要だった。
0.25%利上げそのものより、
7対2の決定
→ 追加利上げへの警戒後退
→ 円安
→ 株高
という反応が大きくなりました。
今日の相場で一番勉強になること
今日の相場から分かるのは、
「日経平均が上がったかどうかだけでは、相場の中身は分からない」
ということです。
今日の日経平均は+882円。
数字だけなら、
「ものすごく強い相場」
に見えます。
しかし、
TOPIXは小幅安。
値上がり511銘柄。
値下がり1,003銘柄。
これを見ると、印象が変わります。
今日強かったのは、
市場全体というより、日経平均を押し上げる力の大きい銘柄群
でした。
だからこそ、
「日経平均が上がった=自分が見ている銘柄も強い」
とは限りません。
デイトレでも、この違いはかなり重要です。
そして来週に残ったテーマ
今日で今週の日本市場は終了です。
明日から日本市場は秋の大型連休に入ります。
今日の相場では、
AI・半導体へ資金が戻った
ことが確認できました。
ただし、ここで
「これからずっと半導体相場になる」
と決める必要はありません。
昨日は資金が広がり、
今日は資金が集中しました。
相場の流れは一日で変わります。
だから来週見るべきなのは、
今日強かった半導体が、連休明けにも強さを維持するのか。
そして、
AI・半導体への買いがデータセンター・通信、電力・空調まで広がっていくのか。
この2点です。
今週の資金の流れを振り返る
今週の動きを並べてみると、かなり面白い形になっています。
9月14日
AI・半導体が売られ、銀行などへ資金が移る。
↓
9月15日
その資金移動が続かず、主役不在。
↓
9月16日
AI・半導体の一部が反発。
↓
9月17日
朝は半導体買い。
その後、資金が幅広い銘柄へ拡散。
↓
9月18日
SOX3%超上昇。
AI・半導体へ資金が再び集中。
↓
日銀利上げ
しかし7対2の反対票を受けて円安。
↓
日経平均が一時1,300円超上昇。
この流れを見ると、今週はずっと同じテーマが買われ続けたわけではありません。
むしろ、
資金が移動する
↓
広がる
↓
再び集中する
という動きを繰り返しています。
まとめ――今日の「882円高」の中身を見る
9月18日の日本株は、日経平均だけを見ると非常に強い一日でした。
日経平均
+882.70円
65,018.95円
一時は1,300円を超える上昇。
その背景には、
米国NASDAQ上昇
+ SOX3%超上昇
+ AI・半導体買い
+ 日銀の利上げ
+ 追加利上げへの警戒後退
+ 円安
がありました。
しかし、今日の相場を理解するためには、もう一つの数字を見る必要があります。
TOPIXは小幅安。
そして、
値上がり511銘柄に対して、値下がり1,003銘柄。
つまり今日は、
「日本株全体が強かった日」
というより、
「AI・半導体など、日経平均への影響が大きい銘柄に資金が集中した日」
だったと考えることができます。
今朝の記事では、
「SOX3%超高で、日本の半導体へ資金が戻るのか?」
を確認ポイントにしました。
結果は、
戻った。
これは明確に確認できました。
ただし、その先の
AI
→ 半導体
→ データセンター・通信
→ 電力・空調
という広がりまでは、まだ確認できません。
そして日銀の利上げも、単純な「利上げ=株安」にはなりませんでした。
むしろ、
7対2の決定
→ 追加利上げへの警戒後退
→ 円安
→ AI・半導体を中心とした株高
という、少し意外な展開になりました。
今日の相場から改めて感じるのは、
「株価が上がったか」だけではなく、「どこに資金が集中したのか」を見ることの重要性です。
昨日は資金が広がりました。
今日は資金が戻りました。
では、次にその資金はどこへ向かうのか。
連休明けは、
今日強かったAI・半導体が本当に主役として残るのか。
それとも、
再び別のテーマへ資金が移るのか。
ここを確認することが、次の相場を見るうえで重要になりそうです。
株価だけを見るのではなく、
株価+出来高+テーマの強弱。
そして、
「昨日と今日で、資金の行き先がどう変わったのか」
を見る。
今回の9月18日の相場は、その重要性がかなり分かりやすく表れた一日でした。
読んでくれた方に幸あれ
👉 明日の仮説を立てていきます🌅



