このブログは、株式市場の動きを観察しながら、その背景にある流れや考え方を記録しています。
日々の相場から「なぜそう動いたのか」を整理し、理解を深めていくためのメモです。

1.日々の相場チェック

日経平均882円高なのに値下がり銘柄が多い? 9月18日の日本株で起きた資金の集中

今日の日本株は、数字だけを見るとかなり強い相場でした。

日経平均は、

前日比882円70銭高の65,018円95銭。

3日続伸となり、65,000円台を回復しました。

一時は1,300円を超える上昇を見せる場面もありました。

ところが、今日の相場を「日本株全体が大幅高だった」とまとめてしまうと、少し違和感があります。

なぜなら、

TOPIXは小幅安。

そしてプライム市場では、

値上がり511銘柄に対して、値下がりは1,003銘柄。

値下がり銘柄のほうが多かったからです。

では、なぜ日経平均だけがここまで上昇したのでしょうか。

昨日の相場から続けて見ていくと、今日の資金の流れがかなり分かりやすくなります。


昨日は「資金が広がった」、今日は「資金が戻った」

まず昨日9月17日の相場を振り返ります。

昨日は朝、SOX上昇を受けてAI・半導体が買われました。

しかし、その後は半導体関連が伸び悩み、

自動車
医薬品
保険
鉄鋼
海運

など、幅広い銘柄へ買いが広がりました。

つまり昨日は、

AI・半導体だけに資金が集中する相場ではなかった

というのがポイントでした。

ところが今日、その流れが変わります。

昨夜の米国市場で、

NASDAQ +1.69%
SOX +3.14%

と、ハイテク・半導体株が大きく上昇しました。

これを受けて日本市場では、

「昨日失速した半導体に、もう一度資金が戻るのではないか」

という流れが生まれました。

今朝の相場チェックで見ていたポイントが、ここです。


朝の仮説は、寄り付きから確認できた

今朝の記事では、

「SOX3%超の上昇をきっかけに、昨日失速した日本の半導体へ再び資金が戻るのか」

を今日の大きなテーマにしました。

そして実際の寄り付き。

日経平均は、

64,681.55円
前日比545.30円高

でスタートしました。

しかも上昇の中心になったのは、

レーザーテック
アドバンテスト
東京エレクトロン
キオクシア
KOKUSAI
ディスコ
ソフトバンクグループ

などの半導体・AI関連株。

つまり朝の段階では、

SOX上昇

日本の半導体・AI買い

という流れが、かなり素直に確認できました。

ここまでは、今朝の仮説通りでした。


しかし、今日の本当の転換点は「日銀」だった

今日の相場には、もう一つ大きな材料がありました。

日銀金融政策決定会合です。

昼休み中に結果が発表され、

政策金利を0.25%引き上げ、1.25%

とすることが決まりました。

投票は、

賛成7
反対2

でした。

普通に考えれば、

利上げ
→ 円高
→ 輸出企業には逆風
→ 株には重し

という連想もできます。

ところが、今日の市場の反応は逆でした。


利上げしたのに「円安」になった

今回の利上げで特に注目されたのが、

2人の反対票

です。

利上げに慎重な姿勢を示す委員が反対したことで、市場では、

「日銀は今後の利上げを急がないのではないか」

という受け止めが広がりました。

その結果、円は売られました。

ドル円は午後に、

1ドル=157円30銭台

まで円安が進みました。

つまり、

日銀が利上げしたのに円安

という、一見すると分かりにくい値動きになったわけです。

ここが今日の相場を理解するうえで非常に重要でした。


円安がさらに日経平均を押し上げた

円安が進むと、輸出関連企業には追い風になりやすくなります。

さらに今日は、もともとAI・半導体株が強い状態でした。

そのため、

SOX上昇

日本の半導体・AI上昇

日銀の利上げ

ただし追加利上げへの警戒が後退

円安

大型株への買いが加速

という流れになりました。

日経平均は午後に上げ幅を拡大し、一時は1,300円超高まで上昇しました。


ここで「TOPIX」を見ると、今日の相場の正体が分かる

今日の日経平均は、

+882.70円

でした。

ところがTOPIXは、

小幅安。

さらにプライム市場では、

値上がり511銘柄
値下がり1,003銘柄

です。

これを見ると、

「日本株全体が882円高した」

という表現では、今日の相場の中身が分かりません。

実際には、

日経平均への影響が大きい一部の大型株に資金が集中した相場

だったと考えるほうが分かりやすいです。


今日の主役は「半導体・AI」で間違いなかった

今日の朝のチェックでは、

半導体

AI

データセンター・通信

電力・空調

という順番で資金の広がりを確認することにしていました。

結果を見ると、最も明確だったのは、

半導体・AI

です。

アドバンテスト、東京エレクトロン、キオクシア、レーザーテック、ディスコなどが買われました。

ソフトバンクグループも上昇しました。

つまり今日は、

「SOX高をきっかけに半導体へ資金が戻るのか?」

という朝の問いに対して、

「戻った」

と答えられる一日でした。


昨日との違いはここ

昨日と今日を並べてみると、資金の流れの変化が分かります。

9月17日

AI・半導体買い

途中

半導体失速

その後

自動車・医薬品・保険・鉄鋼・海運などへ資金拡散


9月18日

SOX大幅高

AI・半導体買い

日銀発表

追加利上げへの警戒後退

円安

AI・半導体など大型株へさらに資金集中


つまり、

昨日は「資金の拡散」。

今日は「資金の集中」。

この違いが今日の相場の一番面白いところです。


データセンター・通信まで広がったのか?

ここは少し冷静に見ておきたいところです。

今日の半導体関連では、

古河電工

なども上昇しました。

そのため、半導体だけで完全に閉じた相場だったわけではありません。

ただし、

「AI→半導体→データセンター・通信→電力・空調」

という資金循環が一日を通して大きく広がった、とまでは言いにくいです。

なぜなら、TOPIXが弱く、値下がり銘柄のほうが多かったからです。

今日の特徴は、

テーマ全体が幅広く上がったというより、指数への影響が大きいAI・半導体株に資金が集まった

ことでした。


電力・空調はどうだった?

こちらも同じです。

AIデータセンターの電力需要という大きなテーマはあります。

しかし今日の市場では、

「AI関連資金が電力・空調まで一気に広がった」

というところまでは確認できませんでした。

これは重要です。

テーマのニュースがあることと、

実際に市場で資金が入っていること

は別だからです。

だから今回も、

ニュース
+ 株価
+ 出来高
+ 同じテーマの複数銘柄

で確認する必要があります。


今日の出来高もかなり大きかった

今日のプライム市場では、

売買高:約28億6228万株

売買代金:約10兆3969億円

となりました。

10兆円を超える大きな売買代金です。

ただし、これも

「市場全体が強かった」

と単純に結びつけることはできません。

今日は大きな資金が、

日経平均への影響が大きい大型株

を中心に動いたからです。

つまり、

出来高が大きい+日経平均が大幅高

でも、

市場全体が全面高とは限らない。

今日の相場は、そのことをかなり分かりやすく示した一日でした。


朝の相場チェックを答え合わせしてみる

ここで、今朝立てた仮説を一つずつ確認します。

「SOX3%超高で半導体へ資金が戻る」

→ 確認できた。

アドバンテスト、東京エレクトロン、キオクシア、レーザーテックなどが上昇。

今日の中心テーマになりました。


「AIも一緒に強くなる」

→ 確認できた。

ソフトバンクグループなどAI関連にも買いが入りました。


「データセンター・通信へ広がる」

→ 一部確認。ただし市場全体を巻き込むほどではない。

古河電工など関連銘柄も上昇しましたが、今日は半導体・AIほど明確な主役ではありませんでした。


「電力・空調まで広がる」

→ 明確には確認できず。

今日の資金は、より指数寄与度の高いAI・半導体大型株へ集中しました。


「日銀で相場の流れが変わる」

→ これは予想以上に重要だった。

0.25%利上げそのものより、

7対2の決定
→ 追加利上げへの警戒後退
→ 円安
→ 株高

という反応が大きくなりました。


今日の相場で一番勉強になること

今日の相場から分かるのは、

「日経平均が上がったかどうかだけでは、相場の中身は分からない」

ということです。

今日の日経平均は+882円。

数字だけなら、

「ものすごく強い相場」

に見えます。

しかし、

TOPIXは小幅安。

値上がり511銘柄。

値下がり1,003銘柄。

これを見ると、印象が変わります。

今日強かったのは、

市場全体というより、日経平均を押し上げる力の大きい銘柄群

でした。

だからこそ、

「日経平均が上がった=自分が見ている銘柄も強い」

とは限りません。

デイトレでも、この違いはかなり重要です。


そして来週に残ったテーマ

今日で今週の日本市場は終了です。

明日から日本市場は秋の大型連休に入ります。

今日の相場では、

AI・半導体へ資金が戻った

ことが確認できました。

ただし、ここで

「これからずっと半導体相場になる」

と決める必要はありません。

昨日は資金が広がり、

今日は資金が集中しました。

相場の流れは一日で変わります。

だから来週見るべきなのは、

今日強かった半導体が、連休明けにも強さを維持するのか。

そして、

AI・半導体への買いがデータセンター・通信、電力・空調まで広がっていくのか。

この2点です。


今週の資金の流れを振り返る

今週の動きを並べてみると、かなり面白い形になっています。

9月14日

AI・半導体が売られ、銀行などへ資金が移る。

9月15日

その資金移動が続かず、主役不在。

9月16日

AI・半導体の一部が反発。

9月17日

朝は半導体買い。

その後、資金が幅広い銘柄へ拡散。

9月18日

SOX3%超上昇。

AI・半導体へ資金が再び集中。

日銀利上げ

しかし7対2の反対票を受けて円安。

日経平均が一時1,300円超上昇。

この流れを見ると、今週はずっと同じテーマが買われ続けたわけではありません。

むしろ、

資金が移動する

広がる

再び集中する

という動きを繰り返しています。


まとめ――今日の「882円高」の中身を見る

9月18日の日本株は、日経平均だけを見ると非常に強い一日でした。

日経平均
+882.70円
65,018.95円

一時は1,300円を超える上昇。

その背景には、

米国NASDAQ上昇
+ SOX3%超上昇
+ AI・半導体買い
+ 日銀の利上げ
+ 追加利上げへの警戒後退
+ 円安

がありました。

しかし、今日の相場を理解するためには、もう一つの数字を見る必要があります。

TOPIXは小幅安。

そして、

値上がり511銘柄に対して、値下がり1,003銘柄。

つまり今日は、

「日本株全体が強かった日」

というより、

「AI・半導体など、日経平均への影響が大きい銘柄に資金が集中した日」

だったと考えることができます。

今朝の記事では、

「SOX3%超高で、日本の半導体へ資金が戻るのか?」

を確認ポイントにしました。

結果は、

戻った。

これは明確に確認できました。

ただし、その先の

AI
→ 半導体
→ データセンター・通信
→ 電力・空調

という広がりまでは、まだ確認できません。

そして日銀の利上げも、単純な「利上げ=株安」にはなりませんでした。

むしろ、

7対2の決定
→ 追加利上げへの警戒後退
→ 円安
→ AI・半導体を中心とした株高

という、少し意外な展開になりました。

今日の相場から改めて感じるのは、

「株価が上がったか」だけではなく、「どこに資金が集中したのか」を見ることの重要性です。

昨日は資金が広がりました。

今日は資金が戻りました。

では、次にその資金はどこへ向かうのか。

連休明けは、

今日強かったAI・半導体が本当に主役として残るのか。

それとも、

再び別のテーマへ資金が移るのか。

ここを確認することが、次の相場を見るうえで重要になりそうです。

株価だけを見るのではなく、

株価+出来高+テーマの強弱。

そして、

「昨日と今日で、資金の行き先がどう変わったのか」

を見る。

今回の9月18日の相場は、その重要性がかなり分かりやすく表れた一日でした。

読んでくれた方に幸あれ

👉 明日の仮説を立てていきます🌅

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